一昨年、懇意にさせていただいている、とあるお客様のご担当者でKさんという方が定年退職され、ると同時に、すぐそのお取引先の会社に引き抜かれていきました。さすが出来る人材は違うなぁ、と思ったものです。
新型コロナウイウルスによる緊急事態宣言のまっさかりというタイミングもあり、送別会も無し。結局メールでやりとりをしただけで終わってしまいましたが、
「まあ古巣の行く末が心配だけど、引き続き後の面倒を宜しく見てやってください。今までありがとう。新しい勤め先でも引き続きよろしくね」
という返答が返ってました。
新しい勤務先も同じ札幌市内という事もあり、会おうと思えばいつでも会える距離ではありましたが、特に具体的な用事があるわけでもなく、そのうち顔を出させて貰おうかなと思いつつ気が付いたら1年半も経っていました。
ここ数日、何気にそう言えばふと「どうしているかな?」と思いたち、昨日のお昼にメールで「お元気ですか?特に用はないのですがこちらは相変わらずですw」というようなメールを送りました。今日になってまだ返事は来ておらず、いつもならすぐに打ち返してくれるのですが、まあ昨日の今日だしなと特に気にもしていなかったのですが、今日のお昼に、その古巣、つまり弊社のお客様の御担当者から電話がかかって来ました。
「田中さん、Kさん亡くなった」
「え・・・?」
初めは良く状況が理解出来ませんでした。古巣の人達もつい先ほど聞いたばかりで、4日くらい前に亡くなったのだそうです。享年は恐らく67歳。
病名は筋萎縮性側索硬化症、いわゆるALSでした。以前から少し指先がしびれて、どうも言うことききにくいと言っていたそうなのですが、年明け何回か通院したところ、どうもそれっぽいとのことで、4月に入って確定診断を受けたとのことです。
会社に迷惑がかかるからと4月末には退職、5月末には亡くなってしまいました。あっという間でした。ALSは何十年もかけてゆっくりと進行するイメージがありますが、まれに急激に病状が悪化するケースがあり、Kさんも呼吸器に集中して病状が急激に進行してしまったとのこと。
ご本人の強い希望で病状と亡くなるまで周りには伏せておくようにとの事で、誰にも知らせず、葬儀は限られた身内だけで執り行われたそうです。
在職中はいろいろとお世話になり、特にうちのような(私のような)時々中にまで踏み込んで余計な事をあれこれ言う業者はとても使いにくかったと思います。時に若気の至りでやり過ぎてしまった時などもフォローしていただいたりもしました。
普段は寡黙で余計な事は言いませんが、言うべき時にはハッキリ物を言うタイプで、自社の批判も上司の前で平気でしますし、筋を通す熱い気持ちを持った人です。他方、普段からロン毛で金髪、飄々としており、他方どこか愛されキャラでもあります(あえて現在形で書きます)。
ここ数日、なにげにメールする気になったのも、もしかすると何か虫の知らせ、Kさんからの最後の知らせ、挨拶だったのかも知れません。
いろいろと大変お世話になりました。。安らかにお休み下さい。
人生生きてるだけで丸儲けですね。私は無駄遣いしまくりの人生なので、もう少しきちんと時間を使いたいと思います。
Kさんが大好きだった積丹半島の写真を添えます。
R.I.P. in Shakotan Blue.
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