スタッフへの指導が海原雄山になっていたお話

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スタッフの書いた議事録を指導する時はいつもサジ加減にちょっと悩みます。というのは、これまでの経験上、細かく指導して文章力が劇的に向上した例というのはあまり多くないからです(ない訳ではない)。また明らかに内容を間違えている場合は対処しやすいのですが、ちょっとした事だけどそれなりに大事なニュアンスに差があるな、あるいは表現がちょっとおかしいかな、と思った時、どこまで校正・編集するかというのは微妙です。なぜなら事象の表現(観察)には個人差があり、過度な表現への介入は作成者の当事者意識の喪失を招きますし、その人の「色」も消えてしまうためです。また当然ですが仕事は膨大にあり、毎日多くの議事録が出来るため、そこに自分がいちいち手を入れる物理的な時間には限度があります。


マネージャークラスであれば、書いた内容は結局のところ自分自身の結果責任となって帰って行くので、あまり手をかける必要はありません。また前提としてそんなおや?と思うような議事録を最初から書いて来ません。私もほさらっとしか見ていません(見てないことも多々)。

しかしADのような「責任は一切無いけど作業の担当はしています(今時点は)」という場合のさじ加減がなかなか難しい。基本ADに書いて貰う議事録には完成度は全く期待しておらず、抜け漏れもあって当たり前、僕が書く議事録の下書きをお願いしている、というスタンスです。ですが、あれ?と思ったところはそれはそれでやはり指導してあげないと、そのスタッフが気づけません。気づきが成長の糧になります。


以前アクセンチュアかアンダーセンかどこか忘れましたがカタカナ系コンサルティングファーム出身のOBが入社して印象に残ったことに「とにかく社内外文章、議事録、メールの文章は徹底的に書き直しをさせられた。あれがビジネスマンとしての基本的な血肉になりました」と言ってる話を見かけました。うちは当然ですがアクセンチュアではありませんのでw、規模もマーケットも違いますが、結局のところ一人一人の素養を見極めながら、意思疎通の仕方に気をつけながら、指導をしていくという事なんだろうなと思います。


ちなみに、どうして「意思疎通の仕方に気をつけながら」と書いたかというと、こんな事があったからです。一昨日、夜YouTubeでデジタルリマスター版(公式)の「美味しんぼ」を見ていて初期の海原雄山が「こんな不味い飯が食えるか!」と星飛雄馬の父(しらんか?)よろしくちゃぶ台返ししながら何度も料理を作り直しているシーンがあり、それを見て「すげー昭和じゃん。いくら何でもやりすぎでは?」と思ったのですが、その翌日、とあるミーティング後スタッフから「田中さん、確かに言っている事は全くの正論ですが、詰め方えげつなかったですよ」と注意されてしまいました。その瞬間、「あれ、もしかしてワシが海原雄山?」と我に返りました。

という事を思い返しながら、昨日スタッフが書いてくれた議事録の草案を朝から推敲していますなう。今日はお昼まで缶詰お仕事です。
※写真と本文は見ての通りほとんど?関係がありません。

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