良き師との出会い-イケてる頑固オヤジ

スポンサーリンク

今回は学生時代の恩師のお話です。この先生は一言でいうと「頑固オヤジ」でした。マルクス経済系の教授だったため、スタンスとしては当然やや(?)レフトです。なので、当然、官庁はその先生の出した本を買いません。政府の審議委員にもあまり、というか、全くお呼びがかかりません。私はどちらかというと保守本流的なスタンスのため(ホントか?)、思想信条としてはやや合わないタイプになります。

しかし、この先生には、本当にいろんな事を教わりましたし、今でも敬愛しています。例えば市民団体などに呼ばれて、セミナーなどを行うのですが、「先生、講演料は・・・」と聞かれると、「30万ください」と平然と言い切ります。主催者側としては、地球温暖化の啓蒙とか、社会的に正しい活動をしている訳ですから、実はあわよくば激安、無料でいいよ、と言ってくれないかという「下心」がある訳です。それをさんじゅうまんえんんん?と仰天してしまう訳です。驚く主催者を尻目に「君たち、自分達が社会的に意義のある事をしている、だから無償で協力してくれて当たり前だ、と思っているだろ。そんなのは間違いだ。俺はそんなに安くねえ。対価に見合った講演をする。世の中は経済原理というのがあるのだから、きちんと資金を調達して来なさい。」というおよそマル系の学者らしからぬ事を言う訳です。

そこで主催者はしぶしぶお金集めに奔走する訳ですが、講演が終わった後、その先生は、「はい、これ寄付」と言って、そのお金をポンと丸ごと返してしまい、結局一銭も受け取らないのです。そんな調子のイケてる頑固オヤジなのです。

実は私は昔から、こういう偏屈者が大好きです。私も一度でいいからそういう事を言ってみたいのですが、多分速攻で「じゃ、いいです」と断られると思います。数年前、札幌に出張に来たその先生と会う機会がありました。数年ぶりの再会でしたが、相変わらずお元気なようでした。今は退官されていますが、お元気かな。

こういう良き人、良き師との出会いは、やはり多かれ少なかれ自分の人生に良い影響をもたらすものだと思います。今後も弊社には、いろんな人が入ってくると思いますが、この先生とまではいかないと思いますが、少しでも良い意味で、触発する事が出来れば、と思っています。まあ、まだまだ修行が足りないですけどね。

コメント

タイトルとURLをコピーしました