先日、買おう買おうと思いつつ、なぜか最後に踏ん切りがつかなかった「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら」をとうとう(?)買いました。20万部突破とかいうことで、どうやらかなり売れているようです。
実は私は結構ドラッカーの本を読んでいるのですが、なかなかこの本には手が出ませんでした。
なんでなかなか買う気にならなかったかというと、この手の本というのは、正直内容に問題があることが少なくないように思うからです。また萌え系イラストも逆に「釣り」要素が感じられて、だまされないぞ、とか思っていました(笑)。
ということで、出張先の東京でやっとなにげに買う気になれたのですが、そこからまたきちんと読むのに、結局一ヶ月近くかかってしまいました。
で、一読した感想としては、思ったよりもよく楽しめた、でした。ドラッカーを知らない人、経営学、マーケティングに関心はあるけど全然予備知識のない人には、それなりにためになるよい本だと思います(お世辞抜きで)。
内容は何しろ高校野球に適応せざるを得ないので、「送りバンド」を捨てるというイノベーションを生み出すとか、ストーリー展開にもやや現実的には無理がありますが、ま、そこをつっこむのは野暮というものでしょう。
全般的によく考えられていますし、個人的にも楽しめました。
たとえば、ドラッカーが言う「自らの事業、組織が何なのかをまず定義すること」という言葉から、「野球部とは何か?」という根源的な問いを主人公の南は考えます。
最初に「野球をすることである」と考えますが、「「実際には我々の事業は何か」という問いは、ほとんどの場合答えることが難しく、わかりきった答えが正しいことはほとんどない」という言葉で、間違ってることに気づきます。また、「事業の定義をする時、出発点は一つしかなく、それは顧客から考える事だ」とも書いてあることを知ります。
では、野球部の顧客とは誰なのか・・・?様々な紆余曲折を経て、「野球部のするべき事は、顧客(応援してくれる人達)を感動させる事。その人達に感動を与えるための組織」が野球部の定義だと気づくのです。また、そのための目標が「甲子園に行くこと」だとも同時に定義する事が出来ました。と、こういう感じで話は展開していきます。
よければ是非チェックしてみてください。
私も年内に「もし中小企業の哀愁漂うおぢさん中間管理職がドラッカーの「マネジメント」を読んだら」という本を書き上げる予定です(うそです。。。)。
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