よく経営においては、選択と集中が大事だと、言われます。しかし、なかなか言うほど簡単な事ではないですね。特に(私のような小さな会社の)経営者の立場ですら、その難しさのリアリティはいろんな局面でいつも感じます。
という事で、ちょっと気になった記事を以下メモ。
・・・ここで大谷は周囲を驚かす決断をする。当時黒字だった主力の臨床検査事業を売却し、調剤薬局に経営資源を集中することに決めたのだ。事業の売却とも無い、社名も「第一臨床検査センター」から「アインファーマシーズ」へ変更した。当時社内ではこの決断に対して批判的な声が少なくなかったという。調剤薬局を増やすためには、大量の薬剤師を手配する必要があり、非常に障壁が高い。しかし、大谷社長は何が何でもやりにくという決意を示し社員を引っ張り、ついに調剤薬局で首位に立った。ただ、大谷社長は「私に先を見通す目があった訳ではなく、単に現実の動きを見たに過ぎない。人はつい現実から目をそらし、こうあってほしいという現実しか見ない事がままある」と答えた。それは以前多角化を推し進め、つまずいたかつての自分自身の姿に他ならない。
-日経ビジネス p108 「決断の時」 大谷 喜一氏 アインファーマシーズ社長 再編の鍵を握るリアリスト より一部抜粋要約。
主力だった事業を売却し、実績の少ない領域にかける。これは頭ではわかっていても、なかなか出来ることではありません。非常に示唆に富んだお話だと思います。
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