私はホワイトボードを使って打ち合わせをするのが、実はかなり好きです。会議の場を共有しているにもかかわらず、意外と違うことを思っていた人がいたりする事って、ままありますよね。そういう時、ホワイトボードに絵を描きながら議論を進めると、齟齬を大きく減らすことが出来ます。逆にミーティングの時にホワイトボードがないと、「今日のミーティングは大丈夫かなぁ」と少し不安な気持ちになったりします。
ホワイトボードによって、全員が”Same Picture”を見る事が出来ますし、それはとても大事な事です。社内でも良く共通の言葉、共通の道具、共通の資料を使って仕事をすることの大切さをしばしば説いています。
実はこの”Same Picture”という考え方は、パクりです。ハンス・オフト元サッカー日本代表監督が当時導入した概念でした。ミーティング中に、同じツールを使う、同じものを見る事によって、見解のブレを防ぐ。彼はそれを”Same Picture”というコンセプトで良く選手に説明していました。
ハンス・オフトは外国人で初の日本代表監督であり、最後の最後で、ドーハの悲劇で惜しくもワールドカップ初出場を逃してしまいました。ですが、それまでの監督の中で、日本を一番ワールドカップ出場へと近づけた名君であり、カズやラモスなど、短期間で癖のあるメンバーを一つにまとめ上げたその手腕は高く評価されています。
で、この私はこの”Same Picture”の話しを聞いて、「これは経営も、プロジェクトも一緒だ!」と思い、それ以来ずっと大事にしています。もっとも、十分に社内で機能しているかというと、まだまだ試行錯誤な部分が多々あります。
そういう背景もあって、弊社ではかなりホワイトボードの稼働率が高いです。最近では、下手な議事録書くくらいなら、ホワイトボードに書いた絵をUSBメモリに転送して、表題と補足テキストをつけて、そのまま社内議事録システムに登録するようにしました。
そうすると、これが意外や意外、社内でも「わかりやすい」「ちょっとしたはじっこの落書きみたいなメモでもすぐ記憶がよみがえる」「議事録を上げる時間が無い事も多いので、助かる」と思いの外好評です。
勿論デメリットもあり、テキストデータではないので、検索が出来ない、という問題がありますし(一応社内システムでキーワード登録は出来るのですが)、仕様書としては使えません。それは別途整理する必要があります。ですが、全体的にはかなり便利かなと思っており、今のところしばらくこの方法を使っていくつもりです。
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