哲学や倫理が力を持つ時代-「これからの「正義」の話をしよう-いまを生き延びるための哲学」を読みかけ中

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実は、しばしば偶然見かけてはいたのですが、正直あまり良く見ていなかったこの番組の本を先日本屋で見かけて、購入しました。


なんで良く見ていなかったというと、この手の番組は最初から見ないと、なかなかコンテクスト(文脈)が把握できないためです。

で、おもしろそうだなぁと思いつつ、スルーしていた訳ですが、先日本屋さんで手にとって中を見て、あ、こりゃおもしろい、買いだ、と速攻で購入した訳です。

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ソフトバンクのあのお方のお話ではありません。念のため・・・。

本の中では、身近で具体的な事例を挙げながら、そもそも正義とは何か?どうあるべきなのか、という点について、議論や意見が書かれており、極めておもしろい内容になっています。

例えば2004年にアメリカをおそった超大型台風チャーリーの直後、弱者の弱みにつけ込むように、普段200円くらいの氷一袋が千円になり、普段3千円ちょいのモーテルの宿泊料が14,000円にも高騰します。その時、いくつかの異なる意見が起きてきます。一つは弱者を食い物にする、このハイエナの様な行為を許し難い、規制すべきだと言う意見。

そしてもう一つは、価格はただの需要と供給のバランスで決まるだけであって、そもそも「公平な価格」などというものは存在しない。高ければその分業者が沢山参入し、早く多くの人に物資が行き渡り、結果的に物価は下がって安定するのだから、規制など必要ないし問題もない、とする意見。

著者はこれらの問題を、「正義」をめぐる哲学の問題であると提示しています。まだ途中までしか読めてないのですが、おもしろい、あまりにおもしろすぎます。

前にもちらっと書いたかも知れませんが、今のような「ややこしい時代」に、哲学や倫理こそリアルに力を持つ学問は無いと私は思います。数年前、サブプライム問題を端に発した世界の金融危機以降、アメリカの有名大学におけるMBAコースは、世界中から批判を受けました。その反省から、このような講義を手厚くしていると聞きましたが、この講座の注目度の高さは、そのような歴史的、時代的背景なども関係あるのかも知れません。

混迷する現代社会をしっかりと生き抜く上で、精神の「体幹」を育てたい方は是非チェックしてみてください(すっかり精神までメタボな私ですが・・・・)

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