私が大の伊藤若冲のファンであることは、以前このブログでもご紹介しました。で、11月にムック本が小学館から出ていたのは知っていたのですが、なかなか買えず、先日やっと紀伊国屋で購入しました。
伊藤若冲というと、最近こそかなりの人気作家のひとりに数えられていますが、以前はほとんど無名な存在でした。米国人のジョー・D・プライスが1950年代に若冲の作品に注目し、こつこつと作品を買い集め、今では世界でも最大級のコレクターとして知られています。そして彼の活動が、近年の若冲ブーム、再評価の火付け役ともなっています。
この写真は、オーナーであるプライス氏が、若冲の作品の中でも代表作といえる「鳥獣花木図屏風」をMacでデジタル化しているところです。
彼が素晴らしいのは、ここは彼のアメリカの自宅なのですが、できるだけこの絵が描かれた江戸時代中期の鑑賞環境を再現するために、障子越しに自然光を入れた状態で再現をしようとしている、ということです。そうすることによって、若冲の製作意図をきちんとくみ取った形で鑑賞することができます。
このような作品に対するきめ細かい、やさしい愛情が、氏を世界最大の個人コレクターたらしめている源泉なのかも知れません。若冲も大いに喜んでいるはずです。ホントこのおっさん、わかっとるわ(失礼ですいません・・・)。
私も将来、必ず若冲の絵を買いたいと思っています。自宅で飽きもせず眺めて幸せな気分に浸りたいですね。がんばります。
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