どじょう総理こと野田総理が、消費税の税率アップに強い意欲を示しているとのことで、大晦日近く、民主党議員と6時間以上も延々と議論をしてほぼ税率アップを決定した(らしい)との記事が報道されていました。
この一連の顛末を読んでいて思うのは、野田総理は物事の順番がわかってないというか、まともな社会人経験が無いと、やっぱりこういう事になっちゃうのかなぁ、という事です。
消費税を上げようとするのであれば、そもそもそこにどんなに合理的な理由があったとしても、もめるのは誰が見ても明かです。
そこでまず問題になるのは、自分の所属している民主党の国会議員、つまり身内です。どっかの半島の首領様じゃないのですから、「決めたから」「はい!火の玉となって偉大なる総理様についていきます!」と簡単にハイハイ言う訳がありません。多くの国会議員が増税に反対する理由はほぼはっきりしています。政治的信条というよりも、自分の議席が危うくなるリスクを敏感に嗅ぎ取っているからに過ぎません(例外はあるかも知れませんけど)。
であるならば、「将を射んとせばまず馬を射よ」という格言の通り、総理自らが国民の前に立ち、どうして今消費増税が必要なのか、それをすることによって、しないことによって、どういう問題が起こるのか、自らの言葉で、直接語りかけることが欠かせません。
「自らの政治生命をかけている」というのであれば、それくらいは出来るでしょう。我々国民もバカではないのです。そういう社会的な合意の醸成がはかれれば、議員も態度を軟化させやすくなるはずですし、党での機関決定ももっとスムースになるはずです。
ところが、実際に野田総理がやっている事はこの真逆、あべこべです。
国民への説明は後回し、というより、未だに何ら自らの声で直接国民に説明することもなく、恒例の一日二回のぶら下がり取材も全て拒否、自分の都合の良い時だけ取材に応じる有様です。まるで逃げているように見えます。
そして党内でもめると(もめない訳がないのですが)議員の前に出て行って説明を開始しますが、これとて指導力を発揮出来る訳でもなく、玉虫色の決着で終わってしまいました。自分の議席が危うくなるような、それでなくても落ち目の総理の言うことを聞く議員がどの程度いるのか、考えるまでもなくすぐにわかるお話です。
歴代の総理もそうですが、野田総理も普通の会社、組織で働いた経験、というのが若い頃から全く一度もありません(大学を出てすぐ松下政経塾に入塾)。
そのために、組織について、体感的に学んだ経験が無く、修羅場をくぐっても来ていません。なので、こういういざという大事な時に指導力や戦略の欠如が露呈してしまう気がしてなりません。
結局、「国会議員の定数削減とセットにします」、とか、なんだかよくわからないファミコンのセット販売みたいな事で乗り切ろうとしているようですが、思いつきでつけてみました感じはぬぐえず、恐らく前途多難なのは間違いありません。
多くの国民が自民党政権に辟易して民主党を選びました。連続から非連続を多くの国民は選択したのです。ところが政権についてからこのていたらくです。
この政党、ホント今後どうする気なんでしょうね。。期待していただけに、失望も大きいです。
い、いかん、ガラにもなく正月から偉そうな事を書いてしまいました。ま、一応まだ政権を担っていますので、応援したいとは思います。本年もどうぞよろしく御願いします。
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