ソニーがとうとうカーナビ事業から撤退するそうです。昨今の市場を取り巻く状況を考えると、必然と言うべきか、ある意味良く持ったというべきか、必然というべきか・・・。
- スマホ普及の余波広がる ソニーはカーナビ撤退 カメラ・音楽機器も苦戦
スマートフォン(高機能携帯電話=スマホ)に押され、専用端末の市場が縮小している。ソニーは27日、携帯型カーナビゲーション機器(PND)から撤退すると表明。スマホ向け地図ソフトの普及で成長が見込めないと判断した。スマホ搭載デジカメの高性能化に伴い、ビデオカメラや低価格のデジタルカメラも苦戦。専用端末ならではの強みをどう打ち出せるかが問われている・・・・・
別にPNDに限ったわけではなく、スマホは音楽やいろんな分野を浸食しだしているのは周知の通りです。PNDは元々日本国内より国外での人気の方は高く、確か2009年頃には出荷のピークだったように思います。
しかし、元々PNDに限らず、通常型の2DIN車載型のカーナビも、操作性が良くなく、Bluetoothもぶつぶつ切れるモノが多く、独自OSで機能の拡張性、カスタマイズに乏しく、ネットワーク性も低いものが多いわけです。そして価格も高い。
このような一見するとハンデだらけの「独自の専用ハードウエア」が生き残ってきた理由、それはたった一つしかありません。つまり、少なくとも日本国内においてはカーナビの販売の大部分は、新車購入時に抱き合わせて買うケースがほとんどだからです。本体車両価格にインクルードされてしまうので(得てしてそういう場合はカーナビの値段が表向き安くなっています)、多少高くても、使い勝手が悪くても、個別に買って月のローンがかさむよりまとめて買った方が「マシ」だった訳です。
しかし、スマホがハードソフト含めてこれだけ高機能化していくと、さすがにこのような専用ハードウエアをわざわざ買う必要があるのか、とユーザーが考えるのは当然です。PNDが無くなるのは当然の帰結ですが、デジタルカメラの前に絶滅した銀塩カメラのように、2DIN車載型カーナビも恐竜のようにまた同じ運命をたどるのか、前途は極めて厳しいように思います。
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