この記事を読んでうむ~、これは不勉強だった、しらんだな、と強く思いました。
- なぜコマツは底堅く、シャープは大赤字なのか 編集委員 西條都夫 2012/10/31 7:00 日本経済新聞 電子版
・・・追われる立場になったときに、「長年の付き合い」が市場を守る防波堤として機能する。・・・もうひとつはやはり米国企業の経営規律だ。シェアをいたずらに追い求めず、利益をしっかり確保するのが米国流。ゆえに米国企業が主導権を握る市場では価格競争が起こりにくく、市場全体が安定する。逆に米国企業が駆逐された市場では何が起こるか。米国のテレビメーカーは・・・
この記事を読むまで、そもそも市場に「強い米国企業」がいるかどうかで市場環境がそんなに変わる、市場シェアより利益重視、という事を恥ずかしながら知りませんでした。
確かにそう考えると、同業界でも(最近こそ少し弱ってはいますが)日本IBMの流儀はFやNとはちょっと違う感じだし、そこには単なる外資系、というくくり方だけじゃなく、具体的に何が違うんだろうなぁとは思ってました。日本IBMは高い、(値段を)負けない、という事は良く言われるところですが、単なるその現象ではなく、その背景、思想的バックボーンは何だろう、と思っていました。この記事を読んでちょっとクリアになった気がします。
写真はリアル社内風景ですが記事とはリアル無関係です
結局のところ米国流というのは、市場シェアではなく、利益重視の経営規律であり、結果的に市場シェアを取る場合があるが、シェア自体を目的としていたわけではない、ということなのかもしれません。市場シェアを取りに行こうとすると、マスですから必然的に価格を下げなければならないからです。
別の言い方をすると、(価格ではない)自社のコアで常にマーケットに強い影響力を与えられるようにする、あるいはそう出来る市場の選択と集中、という能動的なチョイスが大前提になんでしょうね。
常に自社のコアを磨きながら、自社のコアを市場で換金する事を徹底的に考える、価格はいじらない、というのが米国企業の基本的な姿勢なのかなと思いました。
そう考えると、市場シェアが大事、低コストでモノが作れるので価格それ自体もコアであり、ダンピングもお構いなし(というかそもそもダンピングとは思っていない)、という中国流とは、ますます水と油です。こうなると、単に企業戦略の差違と言うより、背景となる思想の違いですから、もしかすると文化摩擦に近いのかも知れませんね。
しかし、当然ですが、どちらが正しい、悪いとは言えませんし、そういう判断はあまり意味を持たないと思います。要は勝った企業が強いですし、それが「マーケット」というものだと思います。企業にとってはどのようにクライアントに価値を提供し、支持されるのか。存在価値と雇用と生活をかけた真剣勝負です。
不勉強だったぜ・・・がんばるぜ・・・ワイルドだろぉ(無理矢理挿入の上旬でもなし)気に入ったら押してやってください→
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