記事の中で更におもしろかったのは、現役引退後、テレビ局のキャスターとして活躍し出したた頃のお話です。栗山監督は年下のディレクターから「何言ってるか全然わからないですよ」と厳しいつっこみを受けて、コメントの練習や勉強を猛烈にした、というエピソードが紹介されています。
当時のご本人の気持ちとしては、慣れない現場で、年下のサラリーマンから言われたい放題つっこまれる、というのは当然忸怩たる気持ちではあったと思います。
しかし、実はそれ自体は実はハンデであると同時に、大きな資産でもあった訳です。
若手は当然何の権威も実績もない栗山監督だからこそ、遠慮無しに良いことも悪いことも物を言うことが出来ます。つまり、現場で本音の評価を聞く事が出来ました。
問題点を解決する上で一番大事なことであり、根本的なことは、まず何が問題なのか、という事自体を明らかにする事です。
実は誰もがそうだと思うのですが、会社でも学校でも、自分に対する周りの本音というのはなかなか聞けないものです。
これがもし球界で大活躍した大御所であれば、誰もが扱いに気を遣いますし、「なんかおかしくね?」という事もあっても、波風が立たないように誰も本音は言いません。つまりある意味裸の大様な訳です
「軽い」栗山監督だったからこそ、誰もが気軽に本音を言えたし、その事を栗山監督は感情的に反発するのではなく(腹は立ったと思いますが)、謙虚に受け止め、的確に地道な改善を積み重ねてこれた訳です。
ハンデを資産としてきちんと活かす事出来た、という好例だと思います。
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