「革命的な料金体系にする!」(要約)と断言し、3キャリアを大いにビビらせていた楽天モバイルですが、その後いろいろと伝え漏れてくる中で、どうもこれは10月1日ムリポ・・・と多方面の筋から情報が漏れてくる中、案の定、新料金体系も、サービス開始時期も明言する事もままならず、あちこちから大ボラふきだのなんだのと楽天の三木谷会長が叩かれています。
しかし、僕はそれでも三木谷さん頑張れと言いたいです。そもそもこんなどでかい事をやろうといている訳ですから、確かに多少読みが甘かった点があるかも知れませんが、そんなのいいじゃないですか、と思います。やらかそうとしている大きな事の前では、多少のミスなど大した問題ではありません。
そもそも寡占市場において、3社というのはヘビカエルナメクジの三すくみで、基本的にイノベーションはほとんど起きません。エアラインで言えばJAL,ANA,JASが良い例です。実はその昔、JAS(東亜国内航空)という業界万年3位のエアラインがありました。3位なりに独自性をたまに発揮していたのですが、結局JALに吸収合併となり、案の定更にひどい寡占状態が生まれました。今でこそGAFAや食べログ、Amazonにつっこみまくる公正取引委員会も当時は「鳴かない番犬」というありがたいあだ名を頂いており、ほぼ役立たず状態です。
その結果起きたのがウナノギボリで利用者数が増加の一途をたどっていた羽田ー新千歳路線の値上げです。
これに温厚な北海道民、道内経済界の皆さんが「搾取もいい加減にしろ!!」と珍しくぶち切れてしまい、決起して作ったのがAirDOだった訳です。今やAirDOはANA傘下に収まってこじんまりとしてしまいましたが、結果的にはそこからSkymark、あるいはLCCへの先鞭となった歴史的役割は大きかったと思います。
これらの歴史が示すとおり、3社しかいない寡占市場においては、寡占化が進むだけで、基本利用者の利益は顧みない構造となりがちです。
僕は経営者としてのソフトバンクの孫さんは後光が刺すくらい尊敬していますし、偉大な方だと思っていますが、当然ポジショントークはされると思っています。米国での携帯キャリアを体力のある3社に集約することが、競争を引き起こし消費者の利益にかなう、というのが本当か?というと、日本国内の携帯キャリア市場がどうなっているのか、またJASの例を見るまでもなく、歴史が証明していると思います。勿論孫さんのお立場では一刻も早くSprintを切り離し、T-Mobileと一緒にすることでソフトバンクファンドの経営に集中したいでしょう。そしてもう間もなく承認も下りそうです。
ソフトバンク傘下SprintとT-Mobile合併をFCCが承認 残るは18州の訴訟終了 – ITmedia NEWS
ということで、ちょっと昔の事を思い出したりもしましたが、財界のジジ殺し、若いのにエスタブ、からいつの間にやら財界にたてついてでも我が道を行こうとする漢三木谷さんには僕は大いに期待しています。それそこ「世の人は我を何とも言わば言え 我なす事は我のみぞ知る」と孫会長が愛してやまない坂本龍馬の精神じゃないかと勝手に思っています。
そして僕もこのようなある意味天下国家を語る前に、もっとスタッフに素晴らしい待遇を用意出来るように極小の我らがデジタルファームの経営を頑張ります。今日は22時に東京出張から帰ってきてそのままこのコラムを書いている私です(どういうモチベーション?)
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