細見コレクションー細見美術館の「若冲と江戸絵画」展に行ってきた2/2

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伊藤若冲

その1はこちら。で、その2です。ブログの写真ではモノホンの伊藤若冲の素晴らしさ、百分の一くらいしか伝わりませんので、是非細見美術館に行ってください。2025年5月11日まで絶賛開催中です。

まずは糸瓜群虫図(へちまぐんちゅうず) 伊藤若冲/一幅/絹本著色/江戸中期。バッタやカマキリ、モンシロチョウの描き方がものすごい写実的です。

糸瓜群虫図(へちまぐんちゅうず) 伊藤若冲/一幅/絹本著色/江戸中期

糸瓜群虫図(へちまぐんちゅうず) 伊藤若冲/一幅/絹本著色/江戸中期

続いて「風竹図」伊藤若冲/一幅/絹本墨絵/江戸中期。伊藤若冲三十代後半の作品です。竹が風で揺れている様を描いているのですが、なぜか下部一部分だけが極端に揺れています。不思議ですよね。何だがセザンヌの現実歪曲空間的な絵の事を思い出してしまいました。

「風竹図」伊藤若冲/一幅/絹本墨絵/江戸中期

「風竹図」伊藤若冲/一幅/絹本墨絵/江戸中期

キューピットの石膏像のある静物 /ポール・セザンヌ/コートールド美術館蔵/1894年

キューピットの石膏像のある静物 /ポール・セザンヌ/コートールド美術館蔵/1894年

続いては「瓢箪・牡丹図」(ひょうたん・ぼたんず)伊藤若冲/双幅/紙本墨絵/江戸中期。

「瓢箪・牡丹図」(ひょうたん・ぼたんず)伊藤若冲/双幅/紙本墨絵/江戸中期。

「瓢箪・牡丹図」(ひょうたん・ぼたんず)伊藤若冲/双幅/紙本墨絵/江戸中期。

続いて「海老図」伊藤若冲/一幅/紙本墨絵/宝暦十一年(つまり1761年です)。伊藤若冲46歳の作品です。

「海老図」伊藤若冲/一幅/紙本墨絵/宝暦十一年(つまり1761年です)

「海老図」伊藤若冲/一幅/紙本墨絵/宝暦十一年(つまり1761年です)

ほいでもってこのユーモラスな子犬の絵が「仔犬に箒図」(こいぬにほうきず)伊藤若冲/一幅/紙本墨絵/江戸中期。「仏性は有無を問うものではない」。なるほど、そうなのか(石や植物、世の中のありとあらゆるものは「仏」になれる可能性がある、というのが仏教の基本的価値観です。これが唯一無二の神、キリスト教とは根本的に異なる発想です)。

「仔犬に箒図」(こいぬにほうきず)伊藤若冲/一幅/紙本墨絵/江戸中期

「仔犬に箒図」(こいぬにほうきず)伊藤若冲/一幅/紙本墨絵/江戸中期

次は「踏歌図」(とうかず)伊藤若冲/一幅/絹本墨絵/江戸中期。風俗的な人物像は滅多に書かないのでこれは中々のレアですね。

「踏歌図」(とうかず)伊藤若冲/一幅/絹本墨絵/江戸中期

そしてこれはど定番、このシリーズ?は良く特別展で見かけますね。「伏見人形図」伊藤若冲/一幅/紙本著色/天命2年(つまり1782年)賛。定番過ぎてパネル撮りませんでした。。

「伏見人形図」伊藤若冲/一幅/紙本著色/天命2年(つまり1782年)賛

こちらは「関羽像」伊藤若冲/一幅/紙本墨絵/江戸中期。個人的にはあまり、はい。

」伊藤若冲/一幅/紙本著色/天命2年(つまり1782年)

」伊藤若冲/一幅/紙本著色/天命2年(つまり1782年)

続いて「里芋図」伊藤若冲/一幅/紙本墨絵/江戸中期。豪快っすね。

続いて「里芋図」伊藤若冲/一幅/紙本墨絵/江戸中期

続いて「里芋図」伊藤若冲/一幅/紙本墨絵/江戸中期

そしてここで一幅ではなく六曲一双へ。「菊花図押絵貼屏風」(きっかずおしえばりびょうぶ)伊藤若冲/六曲一双/紙本墨絵/寛政7年頃(つまり1795年頃)。この前の年、浮世絵界に東洲斎写楽がいきなり現れ、10か月だけ活動の後、姿を消します。謎の絵師。一体何者だったのか・・・。

「菊花図押絵貼図屏風」伊藤若冲/六曲一双/紙本墨絵/寛政7年頃(つまり1795年頃)

菊の描き方がいかにも若冲です。

「菊花図押絵貼図屏風」伊藤若冲/六曲一双/紙本墨絵/寛政7年頃(つまり1795年頃)

「菊花図押絵貼図屏風」伊藤若冲/六曲一双/紙本墨絵/寛政7年頃(つまり1795年頃)

そしてこちらはまるで鳥獣戯画を彷彿とさせるユーモラスな一枚「鼠婚礼図」(ねずみこんれいず)伊藤若冲/一幅/紙本墨絵/寛政8年頃(つまり1796年頃)。しかしどこに裃を着たねずみいるのかどうしても分からないんだよなあ・・・。分かった方コメント欄で教えてください・・・。

「鼠婚礼図」(ねずみこんれいず)伊藤若冲/一幅/紙本墨絵/寛政8年頃(つまり1796年頃)。

「鼠婚礼図」(ねずみこんれいず)伊藤若冲/一幅/紙本墨絵/寛政8年頃(つまり1796年頃)。

お次は豪快なデフォルメった小槌ですね。「宝珠に小槌図」(ほうじゅにこづちず)伊藤若冲/一幅/紙本墨絵/寛政12年頃(つまり1800年頃)。伊藤若冲は1800年10月12日に無くなっていますので、最晩年の作品という事になります。その道を究めると、結局シンプルに戻るということなのかな。

「宝珠に小槌図」(ほうじゅにこづちず)伊藤若冲/一幅/紙本墨絵/寛政12年頃(つまり1800年頃)。

「宝珠に小槌図」(ほうじゅにこづちず)伊藤若冲/一幅/紙本墨絵/寛政12年頃(つまり1800年頃)。

こちらは伊藤若冲の弟子の作品です。「遊鶏図押絵貼屏風(右隻)」若演/六曲一双の右隻/紙本墨絵/江戸後期。真ん中の揺れている灯籠がなんとも好きです。若演は生没年不明で素性もよく分かっていません。画風はお弟子さんだけあって流石に似ていますが、どちらかというと伊藤若冲は極限の緻密さの中に空間的なねじれを入れる印象があるのですが、若演は写実的というよりは、よりフラットで平面的な画風で独自性を追求しているように見えます。

。「遊鶏図押絵貼屏風(右隻)」伊藤若冲/六曲一双の右隻/紙本墨絵/江戸後期。

相変わらず顔どこにいってんねん(なぜか関西弁)。

。「遊鶏図押絵貼屏風(右隻)」伊藤若冲/六曲一双の右隻/紙本墨絵/江戸後期。

。「遊鶏図押絵貼屏風(右隻)」伊藤若冲/六曲一双の右隻/紙本墨絵/江戸後期。

こちらも若演の作品。「釣瓶に鶏図」(つるべににわとりず)若演/一幅/紙本墨絵/江戸後期。

。「釣瓶に鶏図」(つるべににわとりず)若演/一幅/紙本墨絵/江戸後期。

「釣瓶に鶏図」(つるべににわとりず)若演/一幅/紙本墨絵/江戸後期。

。「釣瓶に鶏図」(つるべににわとりず)若演/一幅/紙本墨絵/江戸後期。

伊藤若冲に戻ります。この絵も人気でしばしば特別展で見かけますね。「虻に双鶏図」(あぶにそうけいず)伊藤若冲/一幅/紙本墨画/江戸中期。なんとも言えないユーモラスな絵で背景に余計なものを描かず、空白とすることによって一瞬の緊張、その時を見事に描いています。

「虻に双鶏図」(あぶにそうけいず)伊藤若冲/一幅/紙本墨画/江戸中期。

「虻に双鶏図」(あぶにそうけいず)伊藤若冲/一幅/紙本墨画/江戸中期。

ということで、いやー堪能しました・・・。至福眼福。

 

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